モテ男と地味子の初恋物語
「二人はいつ頃からお付き合いしてるのかしら?」

またお母さんが私の顔を見て聞いてきたので、私が説明しようとしたら…

「俺達、付き合ってないから」

と桂木君が答えてしまった。

答えとしてはその通りなんだけど、こうあっさりと、かつバッサリ言われると、悲しくなっちゃうな…


「あーっ!」

嫌な空気になりかけた時、突然亜希子さんが大きな声を出した。

そして私達の視線を浴びながら、

「シャンプー、切れてた!」

と言った。

「そんな事くらいで大声出すなよな…」

桂木君が文句を言うと、それをとがめるかのように、

「琢磨、買って来てよ」

と亜希子さんは言った。
< 103 / 268 >

この作品をシェア

pagetop