モテ男と地味子の初恋物語
新井さんの奥さんはとても気さくな人で、会うと必ず挨拶を返してくれる。私とは、時々テレビの話とかをする仲だった。

「あっ!」

そうか…
桂木君に送ってもらったところを、新井さんの奥さんに見られたんだ…

「そういう事よ。でも新井さんを恨むのは筋違いだからね?」

「うん…」

「新井さんには悪気がなくて、『紬ちゃんに格好いいボーイフレンドができて良かったですね』って言ったの。私も喜ぶと思ったのね」

「あの人は…ただの知り合いです」

「つむは、ただの知り合いと抱き合ったりするわけ?」

あちゃー。ハグを見られちゃったのか…

「あれは挨拶なの。ハグよ、ハグ。よく外人がしてるでしょ?」

「彼氏は外人なの?」
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