モテ男と地味子の初恋物語

琢磨side

俺は駅前の商店街へ自転車を飛ばし、姉貴のシャンプーとリンス、それと親父さんが飲むウィスキーを買い、大急ぎで家に戻った。

家に残した紬が、お袋さんと姉貴から質問攻めになってたら可哀相だからだ。

リビングに戻ると、みんなはあからさまに『もう戻ってきた』という顔をしていた。

俺の脚力を甘く見るなよ!
明日は筋肉痛かもしれないけど。

それにしても、お袋と姉貴の俺を見る目が冷たく感じるのは俺の気のせいだろうか…

俺のいない間に、三人はどんな話をしてたんだろうか?

それが気にはなったが、聞いてもどうせ『女同士の秘密』とか言われるだけだろうと思い、聞かない事にした。
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