モテ男と地味子の初恋物語
「友達じゃなくて親友ですよ。はじめまして、米山明日香です」

「あ、はじめまして。桂木琢磨です」

「知ってますよ〜。どうぞ、座ってください」

そう言って米山明日香はチラッと横を見た。そこには、水の入ったコップを持ったウェイトレスが立って、俺が座るのを待っていた。

俺は座ってコーヒーを頼むと、改めて米山明日香を見た。

米山明日香には見覚えがあった。名前は知らなかったし、紬の友達という事も知らなかったが、いつもニコニコして元気そうな子、という印象だったと思う。

「桂木君はよくここに来るんですか?」

米山明日香がニコニコしながら聞いてきた。

「ん…時々ね」

「やっぱりね」

「え?」
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