モテ男と地味子の初恋物語
「それでいいです。ありがとうございます。嬉しい!」

昔、死んだ祖母ちゃんが言った、『泣いたカラスがもう笑った』という言葉を思い出した。
正に、こういう事を言うんだろうな…

「あたし、桂木君に好きになってもらうように頑張ります!」

こいつ、羨ましいほどポジティブだな…
紬が心を許すんだから、性格はいいんだろうけどな…

「琢磨って呼んでもいいですか?」

「いいよ」

「じゃあ、あたしの事は明日香って呼んでください。あ、家族はアーって呼ぶので、アーでもいいです」

「いや、それはちょっと…。明日香って呼ぶよ」

「ですよね? えへへ」

すげえテンション高!
俺は早くも後悔したが、後の祭だよなあ…
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