モテ男と地味子の初恋物語
私は、『今日の放課後に会ってもらえますか?』と打って、桂木君にメールを送った。

「何か、ドキドキするね!」

「そうだね」

内心ではやっぱり桂木君に明日香を紹介するのは嫌だった。だから桂木君に拒まれた方がよいのかもしれない。

でも、その時拒まれるのは私自身であって、それはやっぱり悲しい。

そんな複雑な気持ちで待ってたら、携帯のランプが点滅し、ブルブルっと振るえた。

「来たね!」

「うん…」

携帯を恐々開くと確かにメールを着信していた。送信者はもちろん桂木君。

本文は、桂木君らしく『いいよ』の一言だった。
< 177 / 268 >

この作品をシェア

pagetop