モテ男と地味子の初恋物語
週が明けて月曜日。

圭介の態度は前と特に変わらなかった。ただ、紬や明日香の話は一切しなくなり、それがちょっと不気味ではある。

昼休み、また明日香が弁当を持って教室に来た。紬の姿はない。

今日も雨降りではないので明日香と中庭へ行った。そこにも、紬の姿はなかった。

俺は弁当箱を開けながら、さりげなさを装い、明日香に聞いてみた。

「紬を誘ってくれたのか?」

「え、あ、うん。でも、来れないっていうか、来ないというか…」

明日香の歯切れの悪い返事に、俺は明日香が本当に紬を誘ったのか、怪しいと思った。

「こんな事言いたくないけどさ、あんた本当に紬を誘ってくれたのか?」
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