モテ男と地味子の初恋物語
「圭介、おまえ彼女が出来たんなら真っ先に俺に教えろよな。親友だろ?」

「おお、分かってるよ。でもまだ彼女じゃねえんだ。落とす自信はあるけどな」

「そうか。だとしてもさ、その子はいったい誰なんだよ? 背が小さくて眼鏡を掛けた子ってよ…」

ん?

それって、紬と同じじゃねえか。紬か?
まさかな。

「ま、じきに分かるって」


昼休み。今日も明日香が弁当を持って俺の教室に来た。

こういうのは、今日で最後にするつもりだ。

明日香は、いつのまにか俺の彼女って事になっているらしい。
俺は友達として明日香と付き合ってるつもりだったが、世間はそう思っちゃくれないらしい。

という事は、紬にも誤解されてるかもだ。

それに、俺はこれから忙しくなる。特に昼休みは。
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