モテ男と地味子の初恋物語
「じゃあさ、俺の傷で沁みるかどうか試してみるよ。な?」
「う、うん」
俺は消毒液を左手に持ち替え、右の人差し指の、猫に引っ掻かれて血が滲んだ所に消毒液をピュッピュと掛けた。
「うっ」
一瞬でビリビリっと来て、すごく沁みた。腹が立つほどに。
しかし俺は、少し声が出て、一瞬顔が歪んだかもしれないが、すぐに平静を装った。
「沁みたの?」
女子が不安そうに聞いてきたので、「全然、大丈夫」と答えた。
「でも、痛そうな顔して『うっ』って言ったよ?」
「そ、そうか? 一瞬、ちょっとだけ沁みたかな。でも、ほんの一瞬だから」
「う、うん」
俺は消毒液を左手に持ち替え、右の人差し指の、猫に引っ掻かれて血が滲んだ所に消毒液をピュッピュと掛けた。
「うっ」
一瞬でビリビリっと来て、すごく沁みた。腹が立つほどに。
しかし俺は、少し声が出て、一瞬顔が歪んだかもしれないが、すぐに平静を装った。
「沁みたの?」
女子が不安そうに聞いてきたので、「全然、大丈夫」と答えた。
「でも、痛そうな顔して『うっ』って言ったよ?」
「そ、そうか? 一瞬、ちょっとだけ沁みたかな。でも、ほんの一瞬だから」