モテ男と地味子の初恋物語
猫を俺に預けておいて、それはないだろう?
生きてるのか死んでるのか、気にならないのだろうか?

紬がそんな無責任な女とは思いたくはなかったが、だったらなぜ聞いて来ない?

そんなもやもやとした苛立ちが俺の中に溜まっていて、ついキツイ言い方をしてしまった。

紬はひどく怯えたような目で俺を見て、「あ、あの…、ぱ、パーシーは元気ですか?」と、か細い声で、つっかえながら言った。

紬を怯えさせたのは俺だと分かっているが、今まで知らん顔をしていた紬が悪いはずだ。

なのに、なぜ俺が悪役みたくなってるんだ?

その事に腹が立った俺は、「へえー、パーシーって名前は覚えてたんだ?」と、皮肉を言ってしまった。
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