箱
「気に入った。キミたち二人に決めるよ」
「ありがとうございます」
私たちはバイトをやることになった。
「仕事は楽だよ。この大きな箱。
『カンオケ』っていうんだけど。
その中の小箱を取り出して梱包して、
宛名が書かれたシールを貼るだけ。
簡単だろ。ただし。小箱の中は絶対に
覗いちゃダメだよ」
学校のある日は、放課後に倉庫でバイト。
美紀さんと一緒に仕事するのは楽しい。
そして課長さんの印象的な優しい笑顔。
すぐに1ヶ月経った。
「今日はお給料日だよね、瑠璃さん」
「うん、楽しみ」