花束をキミに・・・
「Aくうん、荷物もってえー」
「ああ、待ってろ」
「あつあつだな」
Bは淡々と言った。
口笛まで吹かれたので、Aはあごでしゃくった。
「おまえの方こそ、まだまだ恋人気分なんじゃないのか」
Aがそんなことをするものだから、Bの女がオープンカーからでてきた。
長い金髪をかきあげてのびをしながらしなやかな動き。
彼女はサングラスを外し、安スーパーにはうんざり、という傲慢な視線を周囲に浴びせかけている。