花束をキミに・・・



「Aくうん、荷物もってえー」



「ああ、待ってろ」



「あつあつだな」
 



Bは淡々と言った。



口笛まで吹かれたので、Aはあごでしゃくった。



「おまえの方こそ、まだまだ恋人気分なんじゃないのか」
 


Aがそんなことをするものだから、Bの女がオープンカーからでてきた。



長い金髪をかきあげてのびをしながらしなやかな動き。



彼女はサングラスを外し、安スーパーにはうんざり、という傲慢な視線を周囲に浴びせかけている。



< 13 / 23 >

この作品をシェア

pagetop