花束をキミに・・・
「ブワァーカ。冗談に決まってるだろ。怒るとマンモスみたいだがな。お袋みたいに良い奴だ。あいつの両親はなくなっているがな」
言ってAは暗いため息をついた。
「おっと、口を滑らせた。んじゃ、美人の妻が呼んでるんで、すぐいかなきゃな。おまえも早いうちに子供作っとけよ」
Bはあきらめた様子で言い切った。
「保険か」
と。
「んなことあるか! 相変わらずだなおまえ。あのなあ、子供には子供の人生があんの。それをサポートすんのが親の義務。義務教育だ」
「案外利口じゃないか。素直に成長すればおまえの子供はこの国の貴重な歯車の一端を、担ってもらうのに期待できそうだ」
「そういうものかな? まあ、親ってもんは、子供に無理難題ふっかけられて成長するもんだ。それになんたって、かわいいもんな」