2番目のオンナ。〜アナタのパートナーは大丈夫?〜
あたしは専門学校に通うために、両親からの仕送りとバイト代で生活している。
両親は「全額出す」っていうけどそんなに甘えたくなかった。
だって自分の夢だから。
高校卒業したらもう働ける年齢だし働ける場所もたくさんある。
だけどそうしないで学校に通っているのは、ある意味あたしの勝手だから。
親に全部出して貰うなんて図々しい事がどうしても出来なかった。
本屋さんのアルバイト。
もともと本が大好きだし、バイト仲間もいい人たちばかりで楽しかった。
平日は学校が終わってからの時間帯、
日曜日は朝から夕方まで。
今日は日曜日。
バイトが早く終わってアパートに着くと、電気がついているみたいだった。
彼、もう帰って来たんだ。
鍵を開けて中に入る。
「ただいまあ」
すると彼が台所から顔を出した。
「ヒナーおかえり」
にっこりと笑うと手招きする。
急いで靴を脱いで台所へ向かう。
彼はシチューを作っていた。
「いいにおーい」
あたしが言うと彼は嬉しそうな顔をした。
「俺、シチューかカレーしか作れないから」
「ありがとう、早く食べたいな」
「ヒナ、おかえりのチュー」
「はいはい」
彼が優しくキスをする。
仲のいい夫婦みたいだった。