2番目のオンナ。〜アナタのパートナーは大丈夫?〜
男って女の勘がどれだけ鋭いのかって分かってないよね。
だからこういうのも平気なんだ。
あたしは冷や冷やしてるっいうのに、彼は余裕の表情。
病院の長い廊下、
あちこちから赤ちゃんの小さな泣き声が聞こえてくる。
すれ違うのもお腹の大きい妊婦さん。
場違いな気がした。
奥さんのいる個室の前まで来る。
あたしは右手に持った紙袋をぎゅっと握り締めた。
その中には水色のロンパースとそれとセットの靴下、ミトン、スタイが入っている。
千昭くんへの出産祝い。
コンコンと彼がノックすると、
「はーい」と中から明るい声が聞こえた。
どんな人なんだろうって昨日一日考えてた。
「入るな」
彼はそう言うとドアを開けた。