2番目のオンナ。〜アナタのパートナーは大丈夫?〜
(6)危機
「いらっしゃいませー…」
まだ少し眠たい。
あたしは本屋の棚を直しながら入ってきたお客さんに適当に挨拶をする。
このバイト先は彼も知っていて、たまに来たりする。
バイトの制服になってる青いエプロンの右ポケットに入れた携帯が震えてた。
仕事中だから見れなかったけど、彼からだろうか?
お昼の休憩時間になって倉庫に行く。
ここの本屋は休憩室と倉庫が一緒だった。
パイプ椅子に座ってポケットから携帯を取り出した。
新着メールが2件。
二つとも彼からだった。
変な胸騒ぎがした。
ゆっくりと受信メールを開くと1件目は、
『ヒナ、まじでやばい。寝室見られた。ゴムの箱開いてんの見つけられた、ゴミ箱漁られて使ったのも見られた』
心臓がバクバクいってる。
何で?病院からそのまま実家帰るって言ってなかった?
そして2件目には
『言い訳したけど信じられないって。怒ったまま実家帰ってった』