2番目のオンナ。〜アナタのパートナーは大丈夫?〜


「もしもし…」

恐る恐る電話に出る。

『ヒナ…』

彼はあたしの声を聞いて安心したような声を上げた。

「タカ?…今、何処?」

彼の声を聞いて涙声になってしまう。
怖い、怖いよ…

『今うちに帰って来た。デリヘル使ったって事にしといた』
「タカぁ…会いたい…会いたいよ…」

ぎゅって抱き締めて欲しい。
大丈夫だよって優しくキスして欲しい。

『今度やったらもうおしまいだって言われた。ヒナ、今からお前んとこ行くから待ってて』

彼はそう言ってすぐに電話を切った。


あたしは待っていられなくなって、部屋を出てアパートの前で彼を待った。


5分…10分…

そして彼の車が駐車場に停まるのが見えた。

あたしは階段を急いで降りて行く。

急ぎすぎて途中で足がもつれ、階段から落ちてしまった。

たった4、5段だけど彼は驚いてすぐに駆けつけてあたしをぎゅっと抱き締めてくれた。
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