2番目のオンナ。〜アナタのパートナーは大丈夫?〜
奥さんはこうやって彼を奪っていったんだね。
彼の全てを初めて受け入れられた気がした。
裸のまま抱き合って、あたしは彼に聞いた。
「何であたしたちが先にこうなれなかったんだろう…」
彼はぎゅっと強くあたしを抱き締める。
「ヒナと先に出会っていたら…俺は全然違う人生をいってたんだろうな」
「辛いよぉ…」
「俺も辛い。何で一番愛してる人と一緒になれないんだろう…俺はバカだ」
彼の腕に抱かれ、
あたしはぼろぼろと涙を流す。
「あたしたち、終わりじゃないよね?」
「終わり?」
「だって…」
奥さんに疑われてるんだよ?
そんな状況で会うのって…
「俺、終わりになんかしないよ」
「?」
「俺、ヒナがいなくなったらなんも頑張れない」
「…タカ、わがままなお約束一つしていい?」
「何?」
バカだって分かってる。
あたしが独占する権利なんかないって事も。
だけど…
「あたしだけを抱いてね…奥さんの事抱いたらヤだよ」
「言われなくても抱かない、ってか抱けねーから」
そう言って彼はあたしのおでこにキスをした。