2番目のオンナ。〜アナタのパートナーは大丈夫?〜
温かい彼の腕。
だけど彼は…
「結婚するの…?」
あたしは聞いた。
彼は頷く。
「子供…諦めろなんて言えない…俺だって望んだフリをしたんだから…」
「そんな人生でいいの…?」
あたしが聞くと彼は何度も何度も首を横に振った。
「奥さん…今何ヶ月?」
「3ヶ月くらい…かな…」
「無事に産まれると、いいね…タカの子供だもんきっと可愛いよ」
「…」
彼は黙ったままあたしをただただ抱き締めていた。
"別れよう"
って言われるときっと思っていたんでしょ?
だけどあたしは言えなかった。
だってあたしはあなたが大好きで、
あなたはあたしが大好きなのが分かったから。
まだ19歳だったあたしは、「不倫」がどんなに罪深いものかなんて分かっていなかった。
あたしと彼はとんでもない悲劇に巻き込まれた主人公、
そんなふうに考えていたから。