レモンドロップス。
やっぱり菜美がしたこと許せない・・・?
そうだよね、大事な妹の心を深く傷つけたんだから。
「陽斗・・・」
「っておい、そんな辛そうな顔すんなよ」
あたしの顔を見て、陽斗は無理やり笑顔を見せてくれた。
ちょっとホッとしたけど、やっぱり胸が痛い。
「とりあえず、俺いずみ探すわ」
そう言って陽斗は立ち上がった。
「え、今から?授業どうするの?」
「ん、サボる・・・、ていうかそれどころじゃないし」
「あ、あたしも!」
あわてて立ち上がるあたしの頭をポンっと叩いて、
「お前はいいって。慣れないことするなよ」
陽斗はちょっと笑って、
「これは俺たち2人の問題だから」
そう言うと、早足で中庭から出て行った。
陽斗・・・。
確かに2人の問題だけど・・・、辛いときはあたしも力になりたいよ。
そう思うこと、迷惑なのかな。