レモンドロップス。
「え?」
陽斗はいつもの得意げな顔で、意外なことを言い放った。
「おれ、大事なことの答えはいつも彩香からヒントをもらっている気がするから。彩香は自分で答えを見つけられるって思うよ」
あたしがヒントをあげてる?答えを見つけられる?
そんなこと、思ったこともない。
むしろいっつも迷ってばかりだよ、でも、
「嬉しい、陽斗からそんな風に見えてるなんて全然思ってなかった・・・。」
「自信持てって。彩香と一緒に話してるだけで、なんだかんだ元気もらってるんだから!」
陽斗はいきなりギュッとあたしの肩を抱いた。
「あいてっ!乱暴だな~」
「え?もっとやってほしいって?」
「もう、ばか~!」
陽斗、今あたしに夢ひとつ見つかったかも。
でも言わないよ。
これからも、ずっとずっとあなたのそばにいること。
そんなこと、恥ずかしすぎて、言いたくない。