王子様との1ヶ月
「それは罰ゲーム決定だ」
「嘘だろ…トイレ掃除とか…あいつのパシリとか…はぁ、もう、うんざりだ」
そう、見た目はただの野郎ばかりの規則のゆるい男子校。ただひとつだけ破ったら即退学という規則がある
それは…『成績トップが最下位に1ヶ月間の命令を許可する』
入学したての頃は、なんてふざけた規則だと反対していた、けど実際、最下位にならなければいい話だ
現にこうして、このふざけた規則と一度も関わりなく3年間を平凡に過ごしている
「よし、カンペ作るぞ!大稀も手伝え」
「何で俺まで…」
(何を言いだすのかと思えば…はぁ)
「お前!親友を見捨てる気か!」
そんな血走った目で言われたら断れるはずがない
「わかった、わかった。一緒に作ってあげま…」
「あっ!でた」
ガラガラ
ドアがゆっくり開いた