空の初恋
「ひゃぁあ!!」

あたしはびっくりして、海の腕にしがみついた。

だって怖いんだもん!!


段々と周りにあったものが小さくなっていき、あたしは海の腕にしがみついてるのも忘れてその景色に見とれていた。


「……空?着いたよ」


海に言われて我に返ったあたしは、慌てて海の腕から離れた。


「ごっ……ごめんっ!てゆーか、今日はありがと!!また明日ねっ!」


そう言ってあたしは赤くなった顔を隠すように、勢い良く家に入った。


何やってんだあたし!!海困ってたんじゃない!?


…まぁ、門限には間に合ったからいーかぁ。


なんて、のんきに考えながらお母さんにただいまを言って(あんたギリギリ!なんて言われたけど)、自分の部屋に入った。
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