三つの月の姫君
 ふと、青年が彼を見ると、ミスターの目線が何ものかの一連の動作を見つめているのがわかって、ぎょっとした。


「ええっ、ちょ、ちょっと待ってください。今やる冗談じゃないでしょう!」


 そのとき大気が震えた。

 
 稲光が城の影という影を振り払い、真っ白に弾けた。


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