三つの月の姫君
「モデルは女性でしょうね」


「ほう、論拠は?」


「台座を見てください」


「貴様……」


「あっ、失礼致しました。ただいまご覧に入れます」


 青年は息苦しくなりながらも、主人を抱き上げた。


「見えましたかあ」

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