タイムリミット・2010
「いったいどうなっているんだ?」
僕はあまりの驚きに、言葉にならない言葉を発していた。
気持ちが落ち着くまで少しの時間が必要だった。
気を取り直し、目の前にいる自分らしき人物に話しかけた。
「いったいどうなっているんだ?説明してくれ!」
じっとこちらを見ていたもう一人の自分が、少し間を置いてから話し始めた。
「なにも言わずに、話しを聞いてくれ!
お前には、時間がない。
タイムリミットは一週間後の午後7時45分だ!」
それだけ言うと、理由を聞く間も無く、もう一人の自分は、目の前から姿を消した。
いったい何の“タイムリミット”なんだ?
借りてたDVDの返却日?
定期の満期?
違うな…
そうでなければ、僕はその日に死ぬのか?
それとも地球が滅びるとでも言うのか?
いったい、何の“タイムリミット”なんだ!
それからは、“タイムリミット”が気になって仕事所ではなくなってしまった。
とりあえず一段落したので早々に帰宅した。