オリヴァー・ジョーンズの事件簿
マンションの外はいつものように、人工的で、車や人で溢れていた。

スーツを来たサラリーマンやら、何やら、怪しい勧誘を受けている学生らしき若僧。

何かの民族がしているような、お世辞にも、買いたいとは思わないアクセサリーを売る露店商。

まだ、昼間だというのに制服を着て、顔に化粧を塗りたくった女子学生。

なんの職業なのかわからないが、とりあえず、全身、ボロ雑巾のような服を来た初老の男…と、様々な人間が街を賑わしている。

流石は、先進国ともてはやされているこの国の首都。

いろんな余分なものがある。

私の家は比較的、繁華街から近くにあるため、こういった風景が、そこに近づくに連れ、増えていくのが早い。

「人というのはまた、無様なものだな」

こんなに余分を増やして、どうするのだろう?

ただ、苦しむだけだ。

しがらみだの、なんだのと。

私はいつも、理解に苦しむばかりだ。
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