オリヴァー・ジョーンズの事件簿
『人と人との出会いは蛇足ではないのよ』

どこからか、懐かしい響きをもつ声が、聞こえた。

それは私に諭すように、温かく、とても馴れ馴れしいもの。

それは、私の心を優しく包み込もうとしたが、それが、とても不快なものに感じて…。

「うるさい」

そう、一人悪態をつきながら、また、私は街への道を一歩一歩、踏み出す。

私はいつも、誰にも頼らない。
ただ、人の上に立つだけなのだ。
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