オリヴァー・ジョーンズの事件簿
この見た目、金髪に青い目、透き通るような白い肌。
どこか、上品そうな家系の育ちに見える少女こそが、僕の上司、オリヴァ・ジョーンズ(偽名)、性格は、傍若無人。奇想天外。
何一つ、その上品そうな見た目にそぐわない。

「貴様、こんなところでどうした?」

その大きい目が、疑うように細めながらいってくる。

「買い出しです。買い出し。今日、依頼人が事務所に来るから、茶菓子でもと思って。」

右手を持ち上げ、スーパーの袋が目立つように見せる。
たぶん、彼女は僕が遊んでいると思って、そんな質問をしたんだろう。

「所長こそ、珍しいですね?今の時間に、こんな街中にいるなんて」

いつもの彼女なら、この時間は寝ているはずの時間だ。

「あぁ。少し腹立たしい夢を見てな」

眉間にシワを寄せ、視線をずらす所長。
基本的に惰眠が大好きな人なので、睡眠を妨げられることが大嫌いだ。

今も相当、怒っているんだろうなぁ。

触らぬ神に祟りなし、だ。ここはやり過ごそう。

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