オリヴァー・ジョーンズの事件簿
……

「おかぁさん!?お父さん!?」
ここはあの事件があった場所、そして、私の運命が決定した直後の映像。

目の前は私が先程まで生活をしていた家も、町も姿を消していた。

魔昌石エネルギー発電所にある魔昌石が暴走し、とても人間の手に負えるもの状態ではなかったという。

私の住んでいた町はその暴走で、町の人口、およそ半分と共に消滅。

いや、後に調べた結果、吸収されたということを知った。

だが、そのときの私は無知で、ただ自分のおかれた予測不能のこの事態に呆然と立ち尽くしていた。

魔昌石の暴走。

一言で言ってしまえば、簡単なものだ。
当時、開発が急ピッチで進められていた化石燃料に変わる新資源として、世界に注目されていた資源。

道端に落ちてるような石ころが、人口十三万程度の地方都市の電力をまかなえる程のエネルギー。

世間では石油などの化石燃料が枯渇の危機に瀕していたのだから、またとない助け船だ。

そんな膨大なエネルギーを人間の手で制御し、運営する目的で試験的に建設されたのが、私の町にあったあの発電所だ。
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