ファイブ
昇降口に着いて 下駄箱を開ける。
あらあ~ 今日もまた懲りずに…。
下駄箱から溢れ出る紙切れ達。
「うわあ~ 夕霞ちゃんモテモテやん」
「それがどうしてん」
「俺バレンタインでもこんなに貰ったことないで~」
「ホワイトデーにはこれの一年分やで…」
ああ もう 嫌になる…。毎日まいにち これを公園のゴミ箱に捨てる作業が どれだけめんどうやと思ってんの。
「やっぱ綺麗なこはモテるんやなあ~」
「迷惑なだけやって」
「うそやあ~ほんまは嬉しいくせにっ このっ 憎いねえ」
「ほんまうるさい」
いつもの公園のゴミ箱の前に立つ。
「えいっ」
「えっ…ちょ…」
いつものように私は紙切れ達を放り込む。
「な… ちょ なにしてんの」
「燃えるゴミをゴミ箱に入れてるだけやけど」
「そうやのうてっ。何で捨てんの。まだ読んでないやん」
「何でって 私は……… ん」
「なんやねんごまかすなや…」
「しーーっ!黙って…」
うちらがいる公園の噴水をはさんで反対側のベンチの並びに 隆史が見えた。
「あ あれ。実行委員におったやつやんけ。知り合いなん」
「あいつ 隆史 富美江の彼氏やねん」
「へえ~結構真面目そうやなあ。…でも…あれっ」
「うん。富美江じゃない女の子と一緒にいる。何でやろ…」
あらあ~ 今日もまた懲りずに…。
下駄箱から溢れ出る紙切れ達。
「うわあ~ 夕霞ちゃんモテモテやん」
「それがどうしてん」
「俺バレンタインでもこんなに貰ったことないで~」
「ホワイトデーにはこれの一年分やで…」
ああ もう 嫌になる…。毎日まいにち これを公園のゴミ箱に捨てる作業が どれだけめんどうやと思ってんの。
「やっぱ綺麗なこはモテるんやなあ~」
「迷惑なだけやって」
「うそやあ~ほんまは嬉しいくせにっ このっ 憎いねえ」
「ほんまうるさい」
いつもの公園のゴミ箱の前に立つ。
「えいっ」
「えっ…ちょ…」
いつものように私は紙切れ達を放り込む。
「な… ちょ なにしてんの」
「燃えるゴミをゴミ箱に入れてるだけやけど」
「そうやのうてっ。何で捨てんの。まだ読んでないやん」
「何でって 私は……… ん」
「なんやねんごまかすなや…」
「しーーっ!黙って…」
うちらがいる公園の噴水をはさんで反対側のベンチの並びに 隆史が見えた。
「あ あれ。実行委員におったやつやんけ。知り合いなん」
「あいつ 隆史 富美江の彼氏やねん」
「へえ~結構真面目そうやなあ。…でも…あれっ」
「うん。富美江じゃない女の子と一緒にいる。何でやろ…」