らぶきゅん【続】
「そんなこと関係ないわっ」
それからあたしと紗菜さんは、お互いに火花を散らした。おかげで廊下は黒い炭が…。
「まぁまぁ。今回は紗菜ちゃんは行かない方がいいんじゃない?」
「何言ってるの、勇斗くん!?満川さんだけって…」
「だって、洵介が選んだ人は真柚ちゃんなんだよ。紗菜ちゃんは悲しいと思うけどさ。でも、紗菜ちゃんはこれから頑張ればいいよ。人生長いんだしさっ」
紗菜さんは、勇斗先輩の励ましに心を打たれたらしく、目をうるうるさせていた。さすが、勇斗先輩攻撃!!
「ふ…ふん、そうよね。まだまだ長い人生、それに満川さん達もきっとすぐ別れちゃうだろうし♪今日のところは譲ってやるわよ」
そう言ってスキップをしながら去った紗菜さんだった。