らぶきゅん【続】
泰介くんが軽くお辞儀をした。な…なんてイイ弟なの!?あたしは目頭を抑えながら泰介くんを見た。
「じゃ、どうぞ上がって」
泰介くんが玄関のドアを開け、あたしを招き入れた。
「階段上がって、正面の部屋が洵介の部屋だから」
「あ、ありがとうっ」
「ん。どうぞごゆっくり」
少ーしだけ、洵介先ぱいと重なって見えた泰介くんだった。あたしは一礼して階段を上がった。
しっかしキレーなお家だなぁ。あたしの家なんか散らかり放題だ。
そして、泰介くんが言った通り、階段の正面には部屋があった。
このドアの向こうに…愛しのマイダーリン、浅村洵介がいるのねんっ♪
あたしは興奮して、鼻息をフンと鳴らした。だけどすぐに我に戻りドアを軽くノックした。