らぶきゅん【続】
それから、夢だったのか現実だったのかわからないけど、なんとなく頭に重みを感じた。
優しくて包み込まれちゃいそうなとろけ感満載な手の感触だったのは覚えている。
なでなでしてもらってたのかな、あたしって。きゃー。
あ、それに、
『……満川ありがとうな』
あたしの大好きなボイスも聞こえてきたの。あの声はきっと、いや絶対に……洵介先ぱいだ。
『お前がいてくれてよかった』
この言葉を聞いて、夢か現実かわからないけど、鼻血が吹き出しそうになった。
さっきは洵介先ぱいのボイスだったけど、洵介先ぱいがこんなこと言ってくれるわけがないよ…ね?
……やっぱり夢なんだね。
少しガッカリしたような、でも嬉しいような。あたしはそのまま眠りについた。
その頃、その台詞を言った張本人の浅村洵介、高校2年生は真っ赤になっていたのだった。