らぶきゅん【続】
彼女の名が定着しつつある!?
「合宿だから無理」
「そこをなんとかー!」
「無理なもんは無理。そこどけよ」
「し、洵介先ぱーい…」
「駄々をこねるな。ほら邪魔だ」
ぺっと追い払われたあたしは、洵介先ぱい宅の石段へ飛ばされた。
「あたし彼女ですよー?」
「知ってる」
「一緒に行きましょうよ、花火大会!」
あたしが駄々をこねてる理由は、これだ。恋人達には欠かせないイベントの1つである花火大会に誘うんだけど、
「合・宿」
の一点張りなわけだ。
「あたしの浴衣姿…見たくないんですか?」
「別に。見なくても生きていけるし」
「洵介先ぱーいっ!」
合宿、なんてタイミングが悪いの!?あたしと洵介先ぱいの愛の時間を潰していくなんて!最低、最悪よ!
「………おい」
「聞こえません」
「聞こえてんじゃんかよ」