らぶきゅん【続】
渋々洵介先ぱいの家を後にして我が家へ向かった。
「あら、帰りが遅くなる~とか騒いでいた割には早かったのね?」
「うん。洵介先ぱいいなかった」
「とうとう別れの危機?」
「違うもんっ!」
慰めの言葉をくれないお母さんに背を向けて、自分の部屋へと向かった。
「あ、真柚!後で買い物行ってきて」
「なんであたしが!?」
「じゃあ夕食作ってくれるの?」
やっぱり、お母さんには適わない、そう思って消えそうな声で了承をした。
「あ!あとね」
「今度は何~?」
「『合宿行ってくるから課題サボんなよ』」
え?
「え、それって…」
「真柚が家を出る前に洵介先ぱいが来てくれたのよ」
「ちょっと待って!なんで来た時に教えてくれなかったの~!?」
「会うと合宿に行かせないで花火大会まで監禁されそうだからって」
そ、そんなことしないのに!…多分!