らぶきゅん【続】

追いかけっこの花火大会☆






「真柚~起きなさい。何時だと思ってるの?」


せっかくいい眠りにはいっているというのに、お母さんの声が聞こえてくる。


「ん~まだ5時~…」


「そうね、夢の世界はそうかもね。でも現実はもう15時よ!」


「ん~そうなの~15時…」


まだ15時じゃん。そう思って再び眠りに入ろうとした、が…


「は!?15時!?」


慌てて飛び跳ねてしまった。ベッドから落ちているケータイの画面を見ると『15:05』の文字が。さらに部屋の時計を見ても同じ。


「あたし、今日の出勤から帰ってきたら真柚がまだ寝てるんだもん。死んでるかと思ってビックリしたわ」


そう言ってホッとしたように部屋を出て行ったお母さん。


いや、あたし自身も驚いてる。だってこんなに寝たことないもん!早起きして洵介先ぱいの余韻に浸っ…


「うっ、痛っ!」


突然、腰の痛みに襲われた。え?何!?寝過ぎて腰が痛くなったの?と、同時に肩や首までも。


「え!?どうしよう…これって病気?」


一瞬にして脳裏には洵介先ぱいが思い浮かんだ。もう洵介先ぱいと一緒にいられなくなっちゃうの!?そんなの嫌だよ!


まだチューもしてないし、ハグも甘い言葉ももらってない!これからもたくさんの恋人達のイベントが待ちかまえているのに~!


パニックになりながらベッドを降りた時、何かを踏んでいた。おそるおそる見てみると…




< 75 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop