返って来ない
あれは確か俺がまだ好青年だった時の話さ(-.-)y-~~~

友達との待ち合わせに少し時間があった俺は

(おっ、中古CDでも何か買うか)

某古本屋へしけこんだんだ。

しかし、物を買うとき優柔不断な俺は20分位悩んでいた。

[マイケル見たいにThis、This、Tha~tみたいに出来れば良かったのだが]


ふと時計を見ると

(うぉっ!?あと5分しかねぇ!こんなに悩んで一枚も買わねぇのは損した気分だ)

俺は焦っていた。

そう、かなり焦っていたのさ。

取り敢えず洋楽コーナーでオムニバスのヒップホップを手に取り精算して店を後にした。

友達と遊び帰路についた俺。

(おっ、CD聴いてみよ♪)

はやる気持ちを抑えつつも、新たな発見に期待をふくらませ急いでPLAYを押した。

しかし

(ん!?)

頭出し連打。

二曲目、三曲目、~八曲目。

(んん!?なぜだ?)

ピッ、ウィーン

CDトレイからCDを取り盤面を確認。

(確かにヒップホップだ)
再びプレイ





(なぜだ?なぜビートルズやビーチボーイズが流れる?盤面はヒップホップなのになぜだ?レコード会社のミスで中身を間違えてミックスダウンしたのか?)

俺は全神経を振り絞り考えた。

(ぜってぇゆるさねぇ!!!!)

怒りを抑えながらCDを取り出し再度確認。

(ん?ん~ん!!!!!!?)

そう、あの時俺は確かに焦っていた。


HIP-HOP





HIT-POP??

(ヒットポップじゃねぇ~かぁ)

そう、あの時俺は確実に焦っていた。


怒りの矛先をCDに向けた俺は部屋の窓を解放した。


「そう、俺は今日返って来ないブーメランを買ったんだ。一度切りのアディオス、アミーゴ」


アハハッ。


俺って奴ぁ~。


「ちきしょ~、良く飛びやがるぜぇ」


愛しさと切なさとブーメランは何処まで飛んだのか。

涙で霞んで見えなかった。

いや、暗くて見えなかった。




実話を元にしたノンフィクションです(笑)


笑いたきゃ、笑えよベイベ~
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