天翔る奇跡たち
「待って下さい。おかあさま。あの者らに協力を求めたのは私なのです。きっと役に立つからと。彼らは私を守ってくれました」
『お黙りなさい……やはり、あなたはなにもわかってはいない』
なんで? 何で駄目なの? ディノーディアさん、頑張っていたよ。真っ逆さまになっても、弱音一つ吐かなかったんだよ、みんなみんな、知っているよ……なのにどうして、駄目なのーどうしても、駄目なの……?
『野にくだり、あなたは何を見つけたのです』
白銀の竜が厳かに言った。ディノーディアさんは真っ白に、ううん、元から白かったけれど今は生気を失ってしまっているかのように青白い。そのまま空気に溶けこんでしまいそう。