天翔る奇跡たち


「……洋服は破れてたのに。だから、思った。要するに、竜の血っていうのは傷薬になるってことだろう」

「わぬしは良い医者になるだろう。それが望みか」

 うんうん、そうだよ。言っちゃえ、言っちゃえ。

「違う」

「ではなんだ」

「なんだ、ってきかれると困るけど……」

 えー、なんで、なんで? 医者に……なるんじゃなかったの? なりたいんじゃなかったの? それとも魔法の力とか、お肉一年分とか、そんな目先のことを考えてるんじゃないでしょうね!





< 140 / 225 >

この作品をシェア

pagetop