天翔る奇跡たち
「……洋服は破れてたのに。だから、思った。要するに、竜の血っていうのは傷薬になるってことだろう」
「わぬしは良い医者になるだろう。それが望みか」
うんうん、そうだよ。言っちゃえ、言っちゃえ。
「違う」
「ではなんだ」
「なんだ、ってきかれると困るけど……」
えー、なんで、なんで? 医者に……なるんじゃなかったの? なりたいんじゃなかったの? それとも魔法の力とか、お肉一年分とか、そんな目先のことを考えてるんじゃないでしょうね!