天翔る奇跡たち
「やっぱ、一番近くにいるってのが、有利だと思わない……?」
「れいのやつ、やっちゃう?」
「ううん、だめ。あたしはグリフに止められてるもん」
「自分だけイイコになるんじゃないわよ」
「イイコなんかじゃないわよ。だって、キスされちゃったんだもーん。わかる? したんじゃないのォ、さ・れ・た・の! きゃっ」
なに、それ! と鋭い声が飛ぶ。
「キミは他の誰とも違うからって。ああん、グリフぅ」
「そんな馬鹿なこと、あるはずないじゃない」
「縮れた赤毛のせいじゃないのォ?」
「何とでも言えばいいわ。あたしの心は変わらない」
「つっまっんないの……!」
「……こっちの方が先か……半分くらい、殺しとく?」
「よし、そこはいっとこう!」
以上! なんかこわいけど、少女達のランチタイムでのはかりごと、でしたー。
(うまいこと集音器でとれたかなっと……)
「おっと、電池切れだ!」
彼はちっちゃい声でそう呟く。
「しっかし、話題にも上らないオレって……」
ガナッシュはうなった。うーんうーんと。
と、いうわけで。
ちゃんちゃん。
とぅるーすえんど。