天翔る奇跡たち

 本当は身の軽いガナッシュにおんぶしてもらうのが一番なんだけど……彼はこれから、大事な仕事があるんだ。

 一時、お荷物お預かり致します。いやね、ドロップスの事じゃないよ。

 なにせ、そこにはあたしたち出張派遣の、「何でも屋」一行が目指していた、竜の里への通り道、

「ドラゴンの絆」という、谷とひとを結びつける吊り橋がハッキリ見えていて、さっきみたいに、いたいけな幼児が飛ばされても当然のような、きっつい風が吹き上げてきていたのだ。



 言いながら前方を見て、あたしは言いようのない高ぶりを覚えたのだった。

 なにせ、そこにはあたし達出張派遣の「何でも屋」一行が目指していた、竜の里への通り道、「ドラゴンの絆」がはっきり見えていたのだから。だいぶ、ぼろっちいけれども。

「きゃあ、もうすぐじゃない、すごいわ」

「しゅごい、しゅごいろ! あっぷるぅ」



 ここまで来ると感無量だった。






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