天翔る奇跡たち
「黄金竜って、人類の希望と夢、なんだよねえ。なんたっていっちばん! 縁起の良い星なのだから」
あたしは隣に行って、グリフの横腹をひじでくん、くんって押したのだ。グリフはうんうんとうなずき、
「竜は生まれたとき、みんな黒竜なんだよ」
「じゃあ、なんでいろんな色になっちゃうの?」
「それが成長ってことじゃない?」
「まあ、まれに幼形成熟の、色素が足りない赤い目の竜がいる。これが白竜や黄金竜だ
ね」
あたしはクリフの話しにまだ、頭がぼえーっとしていながらも、ああ、マスも金色のがいるしな……アレがそうなのか、聞いて確かめる気力はない。だからどうしたと、言われそう。
目の前にいるのは金竜だ。おっけーい! まーかせて!