天翔る奇跡たち
「なにそれ、ガナッシュがそんなこと言うなんて、熱でもあんのー?」
「っちがう! おまえが負担になりたくないっていつも言ってるから……」
「それって、自分に頼れっていってるの?」
「おめーは、オレの横にいろ! そして学ぶんだ。他に役立たたねーんだから!」
「ぐわ! プロポーズみたい」
っかー! と赤くなるガナッシュ。
「おめーはなあ……あのグリフにプロポーズさせるほど、女を磨いてっか? 売れもしない小説書いてるだけじゃなく」
「……」
あたしは黙って後方へ向かう。
「おわっ、なんだよ。バランス崩すだろーが……」
『おまえはオレの横にいろ』なんて、聞きようようによってはプロポーズに聞こえるかもしれないけれどあたしには毒だ。
だって、溢れる才気が迸っちゃうんだもーん。うふ!