天翔る奇跡たち
「まって、あたしも行くよ! だって、怪我してたらガナッシュは、あたしがみてあげなきゃ」
グリフはちょっと驚いた風だったけど最後にはやっぱり手を振り切った。
「あの二人、彼女たちには君が必要だ。わかるだろう? いつもの約束だよ、いい? 俺達二人が戦えなくなったら」
「いや! そんなの、思うだけでいや! ここにいて。ガナッシュはあたしが」
そのとき、のーんびりした声が、谷川の水の音にも負けずに響き渡った。
「なーんだって? 二人とも、オレが死んだときの算段でもしてるのかあ?」
パッと光が散って、一瞬目を疑った。きらきらしてたのはなんと、リングじゃない。金色の……たまご?
「……なに、それ」