ワーホリ!メタルドラマーが国際結婚?
こんなことを繰り返していたためパッキングに二週間ほど掛かってしまった。


そうこうしてる内にいよいよ出発の日が来た。

ダチとドラムキットに別れを告げ空港に向かった。

空港までの道筋、高速道路から見える夕日が綺麗でシャーデーの曲が合いそうだった。


「一年間、日本ともお別れか・・・」


オヤジ達とは一週間後にケアンズでお別れだ。

一週間の間はホテルに泊まるが、
その後どこで寝泊りするかというと、義姉たちの新居。

親父が義姉夫婦に頼んでくれていた。

でも今考えると、とてつもなく図々しい話である。

なにせ新婚夫婦の家に居候。

義姉夫婦は親戚ということがあって断れなかったのだろう。

しかし俺としてもいきなり宿無しよりは新婚でも居候させてもらった方が安心だった。


しかし「早めに寝床を見つけないと・・・」と自分に言い聞かせていた。


空港に着くと親戚が先に着いていた。

実は海外はもちろん飛行機じたい初めてで、空港がすごく新鮮だった。

空港には不思議な雰囲気がある。

家族そろって海外旅行もあれば、家族や恋人と別れる人もいる。

恋人と別れた彼女は家路に着く間、彼のことを思い涙を流していたに違いない。

と、カッコよく人間模様を語りたいところだが、実はそんな余裕俺にはなかった。

飛行機が堕ちないか心配でしょうがなかった。人間観察なんてとてもとても・・・

なかなか落ち着かない・・・

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