ワーホリ!メタルドラマーが国際結婚?
しかし親父さんのブライアンは
やはりそうではなかった。

ハッキリとは態度には出さないが、
なぜかよそよそしい。

俺の英語力のせいで話しにくい
のかもしれないが、2人の間には
特に会話は無かった。

しかし今考えてみればそれはすごく
我慢していたのかもしれない。

ロクに英語も話せず
どんな人間かも判らない、

しかもそんなどこの馬の骨かも
判らない様な東洋人にカワイイ娘を
日本に連れ去られてるなんて・・・・・

俺だったら娘の彼氏に
「大事にしなかったらただじゃおかねぇ!」
と、まず脅しを入れているだろう。

それをブライアンはジッと我慢して
娘を信じ自由にさせているところは
本当にすごいと思う。

しかしその時のブライアンの口からは
よく「出発はいつだっけ?」と聞かれた。

やはり心配でしょうがないのだろう。

ある日、妹のクリスティーが
彼氏を連れて帰ってきた。

彼氏の名前はクリスと言い、
長めの黒髪で少しアジア人の
血が混ざっているように見えた。

クリスは大人しそうで、あまり自分から
話をするタイプではなかった。

クリスティーはワイワイ俺に話をしてくる
が、クリスは大人しくそれを見ていた。

あとでクリスティーに聞いたがクリスとは
ハイスクールの同じクラスの同級生で、
母親はシンガポール人
ということまで教えてくれた。

しかし、この家にはよくお客さんが来る。

近所の友達から、警察官、
FBIまで尋ねてくる。

というのは冗談だがジュリーの友人だけ
ではなくサマーがいない時でもサマーの
友達がジュリーを訪ねてくる。

普通なら友達の親とお茶飲みたいとは
思わないはずだがジュリーの人柄か、
みんなこの家を訪ねてくる。

こうして俺はこの家の実生活を見ながら
サマーの小さい時の写真を見たり
小さい弟達と遊んでいた。

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