ワーホリ!メタルドラマーが国際結婚?
エピソード6:ジョノス・ブルース・バー
結婚式当日


ケアンズの町から車で一時間ぐらいの所にポートダグラスという町があり、
そこからクルーズに乗って船内で式をする予定だ。

俺たちが待っていると向こうからリムジンが来た。

後ろのドアが開くとウェディングドレス姿の義姉と新郎が降りてきた。


「長い車だな~」


ウェディングドレスよりリムジンが気になっていた。

というのも昔見たモトリークルーのビデオに風呂付のリムジンが登場し、
メンバーが金髪のおネエちゃん達と風呂に浸かりながら
LAの街を走っているのを思い出したのだ。


俺もいつかそうなりたいと夢を抱いたこともあった。


船内に乗り込むと30人位の人が来ていた。

義姉の旦那さんの友達であろうオージーも何人か来ていた。

航海が始まり、しばらくしてから式が始まった。

甲板にいた人達は船内へと移動した。

式では親父が仲人を務めた。

湿っぽい日本の式とは違いあっさりと終った。

その後、俺はサングラスを掛け誰と話しをするでもなく一人、
海を眺めながらウィンガーをガンガンに聴いていた。


「九十九里とは大違いだな~」


東京から近い黒海しか行ったことのない俺はいつまでも海を眺めていた。

すっかり美しい海を見惚れていると小さな小島が見えた。

信じられないくらい真っ白な砂浜で100人位しか上陸できそうにない小島だった。

クルーズは近くまでしかつけないので小島まではボートで行く事になった。

しばらくはこの小島周辺ででアクティビティーをするという。

クルーズには5mはありそうな飛び込み台もあり、飛び込む者もいればスキューバを楽しむものもいた。

ほとんどの人はその真っ白な汚れの無い小島で休息をとっていたが、
俺はというと小島には行かず、まだ海を眺めていた。

しばらくするとジェットスキーもあるということで乗ってみた。

初めてだったが簡単に乗れ、思ったよりスピードが出て爽快だった。

すっかり時間を忘れジェットスキーにはまっていると帰る時間になってしまった。

しかしジェットスキーを通して何人かとも話をし、また会う約束をした。

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