ワーホリ!メタルドラマーが国際結婚?
サマーがさっきとは打って変って
フレンドリーな声で
「カミ~ン!」と言った。

するとファーガスが顔を出し、
バツの悪そうな顔で言った。


「これから街に用事があるけど、乗っていく?」


と言った。

サマーは俺にどうするか聞いてきた。

「行く」と俺は少しふて腐れた
感じに答えた。

俺はなにもさっきのことで怒っているの
ではなく、俺の時とファーガスの時の
態度が全然違う事に腹を立てているのだ。


「よくそんな切り替えしができるな!」


「なにがカミ~ンだバカ!」


しかしサマーの前ではふて腐れていた
俺も、ファーガスに「調子はどうだい?」
なんて笑顔で聞かれると

「いいね~」なんて笑顔で答えている自分
の顔がルームミラーから見えてゾッとした。


「カミ~ンよりタチ悪いぜ!」


俺はこの時ほど自分の笑顔が
気持ち悪く感じたことはなかった。

街の中心街の方へボボブラジルを
走らせていると、通行止めが多く
交通規制があった。


「マラソンでもやってんのかな?」


ファーガスはUターンしたりして
大変そうだったので俺たちは
ここら辺で下りることにした。


「サンクス!」


ファーガスは「イッツオーケー」
と言って去っていった。
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