ワーホリ!メタルドラマーが国際結婚?
俺はこんな所、絶対高いと思っていた。

このロケーションで一泊$20
なんてあるはずない。

まずシドニーということもある、
そしてこんな綺麗なビーチがあり、
街もすぐ近くだ。

ケアンズに比べたら不便なんて
言葉は見つからない。

バスも24時間走っているらしいし・・・

サマーは食べ終わると、とっとと宿探しを開始した。


「どうやって探すのよ・・・」


とりあえず後をついていく事にした。

よく街を見てみると
「1Night $○○」
という看板があちこちに出ていた。

考えてみたらここにはビーチがあり
ビジネス街というより観光地ではないか!

しかしビーチの目の前は
ホテルも多く値段は高い。


「ちょっと奥に入ってみれば?・・・
そう、こっち行ってみよう。」


俺はなにげなく言ってみた。

ビーチの目の前の道から裏道に入ってみた。

しかしまだ店も多く賑やかだった。

道を渡りながら左右念入りに探した。

すると店が少なくなり、少し静かな
ストリートにサマーは足を止めた。

一軒の古びたクイーンズランダーの
家に看板が出ていた。


「1Week $70」


「え~と一週間だから・・・
一泊$10かよ!」


しかしツインもしくはダブルは
もっとするはずだ。

サマーは無言のまま、
その宿へ入っていった。

そして白髪頭の初老の
おばあさんに尋ねた。


「ダブル空いてますか?」


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